五十嵐大輔

2021年2月20日4 分

日本人はお金に対して自信がないだけ?

みなさま、こんにちは。DSkです。

お金について不安がありますか?こう聞かれたら、みなさまはどう答えるでしょうか?

実はこの質問、実際の資産とは関係なく日本人の多くは不安があると答える様です。

今回は国による、お金についての考え方の違いについてお話しします。

お金に支配されてストレスを感じる日本人

今月、フィデリティ投信は、お金の面での幸福度を評価する国際調査結果「フィナンシャル・ウェルネス・スコア」を発表しました。

それによると、日本人の73%が「経済的な安定が幸せ」だと回答しており、国際比較で最高値になりました。

香港は日本と同じ様な数字となりましたが、英国、ドイツ、カナダ、中国では、過半数が「幸せは経済状況に左右されない」と答えました。

出典:フィデリティ「ファイナンシャル・ウェルネス・サーベイ」

これは、お金を重視していると同時に、経済的に満足している人が少ないことの裏返しでもあります。

日本人は「自分がお金をコントロールしている」人の割合は64%

これは逆に、「お金に支配されている」人が36%もいるということです。

出典:フィデリティ「ファイナンシャル・ウェルネス・サーベイ」

経済状況においても、「1まったくない」「2あまりない」「3まあまあ感じる」「4かなり感じる」「5極度に感じる」のうち、「5極度」と「4かなり」の割合が一番でした。

出典:フィデリティ「ファイナンシャル・ウェルネス・サーベイ」

世界3位の経済大国ありながら「生きにくい」と感じる人が多いのが、数字として実証された結果になりました。

将来に対して悲観的な日本人

日本では多くの人が「経済力=幸せ」と考え、その上で「経済的な不自由やストレス」を抱えています。

さらに、「この先10年間、あなたの家計はどうなっていくと思いますか?」という質問に対して、若年層、中堅層、高齢層、全てで日本は割合1位です。

逆に「この先10年間、家計が良くなるだろう」という質問では、全ての層で最下位となりました。

特に「家計が悪くなる」と答えた日本人高齢層は51%と、2人に1人は将来に不安を抱えています。

ですが、かといって日本が貧しいのかというと、そういう訳ではありません。

日本人は「裕福でも不安」な国民性なのです。

これはフィデリティ調査で「客観的な評価と主観的な自己評価」に大きなギャップが出たことで分かります。

フィデリティはお金の問題を「家計管理」「負債」「資産形成」「万が一への備え」の4つの分野に分けて考えました。

出典:フィデリティ「ファイナンシャル・ウェルネス・サーベイ」

その結果、客観的にも主観的にもお金に不安がない人は、日本人回答者の35%を占めました。

しかし一方で、実際の懐事情は悪くないのに不安を感じてしまっている「自信欠乏ゾーン」の人が最多の38%となりました。

そして、自他ともにお金に不安を抱える要支援ゾーンも含めると、60%以上の人がお金に不安を抱えていることになります。

逆に、客観的には問題があるのに、主観的に自己評価が高い「自信過剰ゾーン」の比率は日本は最低でした。

お金のアドバイスを得て現在地を知ろう

60%以上の人がお金に対しての不安を抱えているのですが、客観的評価が高い人の割合は、実は日本は中国に次いで2位でした。

出典:フィデリティ「ファイナンシャル・ウェルネス・サーベイ」

しかし、中国は5大都市の人が対象で、農村部の人を集計していないことを考えると、実質日本が1番の成績だと言えます。

このことから、日本人の「経済的な不安」の1つの理由として、お金に関する客観視が出来ていないことが分かります。

このギャップを埋めるために、フィデリティは「自分の状況が理解できるツールや可視化に優れた制度の拡充が求められる」としています。

制度が変わるにはまだ時間はかかりそうですが、他にも客観視する方法はあります。

それが専門家に相談するということです。

下の図は、過去2年以内にファイナンシャルアドバイスを受けたかの質問に対しての各国の回答です。

出典:フィデリティ「ファイナンシャル・ウェルネス・サーベイ」

経済的な不安を抱えているはずの日本が、一番相談をしていないことが分かります。

こういった相談をしていないことも、ギャップが生まれる原因です。

日本人が今後、自分の位置を知ることで、不安を感じない人が多数になれば、不安が少なくなり幸福度も上がるでしょう。

幸せになるために、一度専門家に相談をしてみましょう。

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