五十嵐大輔

2021年3月23日3 分

最悪のインフレ?スタグフレーション

みなさま、こんにちは。DSKです。

アメリカの金利上昇に対して、インフレを懸念する人も多くいます。

日本はインフレが進まないのでインフレ政策をしていました。

なぜアメリカでインフレが懸念されるのでしょうか。

それはスタグフレーションになることを危険視しています。

今回はインフレ・デフレ、ハイパーインフレやスタグフレーションについて説明します。

インフレとデフレ

インフレとは、物価が継続的に上昇する状態で通貨の価値は下がります。

例えば、1個50円のりんごが翌年には100円になるという状況です。

基本的には、景気が良い時にインフレが起こりやすくなります。

物価が上がる→企業の業績が上がる→従業員の給料が上がる→高くても買いもの欲が上がる

この様な循環が生まれやすくなります。

反対にデフレとは、物価が継続的に下落する状態で通貨の価値が上がります。

例えば、1個100円のりんごが翌年50円になるといった状態です。

先程のインフレと逆ですね。

デフレが続くと社会は不景気になりやすくなります。

物価が下がる→企業の売り上げが下がる→従業員の給料が下がる→安くないと買えない

インフレとは逆に、この様な循環が生まれやすくなります。

好景気の時にインフレが起こりやすいとなると「インフレ=良」「デフレ=悪」となりそうですが、そうとも言えません。

インフレもデフレも単体では良し悪しはなく、景気の状況も判断材料になるからです。

悪いタイプのインフレ

この景気の状況も踏まえた上で、悪とされるインフレが「スタグフレーション」です。

スタグフレーションは、景気は停滞しているのに物価だけ上がる状態です。

例えば、1個50円のりんごが100円になったのに、給料は変わらないので、りんごが1/2個しか買えないといった状況です。

スタグフレーションが進むと、生活費が上がっていくのに給料は変わらないので、どんどん余剰資金は少なくなっていきます。

もともと生活費がギリギリだった人は、生活が厳しくなります。

実態経済がまだ低迷している中、アメリカはこのスタグフレーションが起こることを懸念しているのです。

これは日本でも既に起きているとも言われています。

日本は長い間、賃金が上がっていませんが海外の賃金は年々上がっています。

そうなると輸入商品の金額は高くなり、輸入に多くを頼っている日本の生活は厳しくなります。

日本は物価が安いけれど、生活費は高い国となっています。

現状アメリカ政府はスタグフレーションにはならないと言っていますが、インフレが進むことへの懸念がある事は不思議ではないでしょう。

デフレもデフレで悪いわけではない

インフレでも悪いタイプがあると書きましたが、デフレでも悪いばかりではありません。

インフレで問題なのは景気が悪い状態で物価だけ上がるのが問題ですが、逆に景気は良いのに物価が下がるのは素敵な事でしょう。

「それだと企業の利益がなくなるんじゃ?」

という意見もあると思います。

もちろん、同じものの値段を下げるだけでは企業の利益は下がってしまいます。

ですが、今まで1つずつ手作業だった物が、自動化して大量生産できる様になった。

社員の生産性のない雑用を、ロボットに任せることができる様になり人件費を落とせた。

ステルス値上げの逆のパターンで、同じ金額だけど質が上がったなど。

企業努力や付加価値などで、好景気でも実質物価が下がるという事はあります。

インフレかデフレだけで考えるのではなく、景気が拡大しているか、賃金が上がっているのか、生産性が向上しているかなど、総合的な判断が必要でしょう。

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