五十嵐大輔

2019年11月9日3 分

実際の年利を考えるクセをつける

みなさま、こんにちは。DSKです。

先日、知人から「老後のために個人年金保険に入ろうか迷ってる」と相談されました。

話を聞いていると年利に勘違いがありました。

年利は思っているより低いことも含め、細かく説明すると見送るとのことでした。

ということで、本日のテーマは【実際の年利を考えるクセをつける】です。

老後の資金=個人年金保険?

老後資金不足問題から投資を考える人が多くなった日本ですが、まだまだ預貯金に偏っています。

老後が現実味を帯びてくる40〜50代は年金以外では、預貯金や保険を頼りにしている人が多い様で、資産形成の1つに貯蓄型保険を利用しています。

そのため若い世代でも親や上司に言われ、預貯金よりは全然増えるからと個人年金保険を契約する人も多いです。

しかし、数十年お金をロックされるのは大きなデメリットです。

確かに預貯金よりは利率が高いですが、わざわざ入るほどなのでしょうか。

個人年金保険の年利、危ない勘違い

預貯金より利率が高い個人年金保険ですが、どれくらいなのでしょう。

例えば期間20年で返戻率110%、毎月1万円の支払いだとします。

20年払い込んだ総額は240万、返戻金は264万で24万増えます。

これを20年で割ると1年あたり1.2万です。

年間払い込みが12万円なので、年利で考えると10%も増える事になります。

今の日本でこんな高利率の商品はまずありません。

と説明されて納得してしまった方は要注意。

これは最終額を単純に割っただけです。

複利では後半になるほど増え方が大きくなります。

20年目は2.4万ほど増えますが、1年目は600円ほどです。

実際の年利は1%弱、単純利回りでは0.5%しかありません。

(単純利回り=受取利息24万÷支払総額240万÷年数20年)

ちなみに本当に年利10%なら、支払総額240万でも返戻金が720万にもなります。

そんな保険があったら、早く入った方がいいですね。

個人年金保険は途中解約のリスクも高い

個人年金保険の利率は低いことが分かりましたが、老後の対策として投資をオススメすると「減るかも知れない」「何年も投資し続けるのは怖い」という返事が返ってきたりします。

確かにそのリスクはありますが、基本的にインデックス連動で長期でやれば損失が出にくくなります。

投資は長期の方がリスクが少ないのに対し、個人年金保険は長期なほどリスクが高くなります。

保険なので減らないと言いますが、途中で解約すれば大きな損失になりますし、この利率ではインフレリスクに対応してないので、将来受け取った時の時価では損失になる場合があります。

将来のためにと過剰に安心を求めるがために、将来のリスクを上げてしまうのは本末転倒です。

年金や保険という言葉が入っていることで安心してしまう人もいますが、しっかりとリスクも計算して、必要かどうか考えていきましょう。

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