みなさま、こんにちは。DSKです。
どんな人でも、投資する株を選ぶ時には「いい買い物をしたい」と思っているでしょう。
それは単に「投資する価値がある」というだけでなく、「適切な株価」で取引されている企業ということも重要です。
では、その「適切な株価」はどう判断するのか?
その1つの指標がPERです。
今回はPERについて解説します。
PERは株価の割安・割高感を数値化したもの
PERとは英語の「Price Earnings Ratio」の頭文字を取ったもので、日本語では「株価収益率」と言います。
株価収益率は、ある企業の株価を1株当たり利益との関係で評価する指標です。
いきなり難しい言葉が出しましたが、株価が利益の何倍なのかを示しています。
例えば、1株1000円の株があり、その1株につき投資家が100円の利益を得られるとします。
その場合、PER=1000円(株価)÷100円(1株の利益)=10倍となります。
この場合、1円の利益を出すためには、10円を投資する必要があります。
つまりPERは、1円の利益を得るために、何円を投資する必要があるかを示す指標です。
一般的にPERが低いとその銘柄は割安であり、逆に高い場合は割高であると考えられます。
(同じ1000円の株で100円の利益なら10倍、200円の利益なら5倍なので)
PERは業界全体との比較に役立つ
ここで「じゃあ、PERが低ければ良い買い物なんだ!」と思った人は一度落ち着いてください。
PERは主に同業他社や、業界全体と比較する際に役立ちます。
PERが低いということは、それだけ割安ということでもありますが、単純にPERだけで判断ができるわけではありません。
その企業の業界によってPERの平均も違うからです。
例えば、銀行業の平均PERは12倍ですが、通信業などは60倍です。
単純にPERだけで判断すると、銀行業は全ての通信業よりも良い株となってしまいます。
ですが現在、銀行業は良い買い物だと言えるでしょうか。
株価は将来の成長期待も織り込むことになるため、今後成長することが期待されるITやバイオといった業種は高くなりやすく、一方で銀行や百貨店のような旧態依然の業種の株価は低くなる傾向があります。
つまり別の言い方をすれば、PERが低いということは、あまり将来を期待されていないと言えるかも知れません。
PER単体で見るのではなく、その業界全体の平均に対してどうなのかを判断することも大切になります。
PERは1つの指標として
PERは1株当たり利益という、企業の本質的価値に焦点を合わせることで、市場のバブルやパニック売りなど、外的要因を遮断することができます。
とは言っても、PERはあくまで情報源の1つにすぎません。
PERだけでは企業を正確に測ることができない事も多くあります。
例えば誰もが知っている大企業であるアマゾンは、徹底的な薄利主義で事業への大規模な投資を行うことで有名です。
そのため、PERは2016年は153倍、2017年は190倍と、とんでもない割高企業でしたが、その当時から株価は何倍にもなっています。
経営の効率性や収益の見通し、既存の資産、競合他社との比較、人気の度合いなど、見るべきところは沢山あります。
しかし、PERはその株の利益度やライバル社との比較をするのに、とても分かりやすい指標です。
PERだけでは分析できないところも多くありますが、1つの指標として上手く活用していきましょう。
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