みなさま、こんにちは。DSKです。
お客様からの相談を受けている中で「みなさん、平均でどれくらいやっているんですか」という様な質問が多くあります。
保険などでも「医療費の平均は〇〇」といった話がありますが
ですが、あまり「平均」などの数値に囚われない様にした方が良いでしょう。
あくまで数値は数値でしかありません。
自分の数字を探しましょう。
平均は普通ではない
下記は、金融広報中央委員会が出した「家計の金融資産行動に関する世論調査」(2020年)ですが、これによると金融資産の平均値は二人以上世帯で1436万円、単身世帯は653万円となっています。
これを見て、「自分はそんなにお金を貯めれてない」と感じる人もいると思います。
ですがこれは、実際の一般的な人の額よりも多くなります。
先程の図を中央値で見ると二人以上世帯では650万円、単身世帯は50万円と大幅に下がっています。
この場合、一般的にみなさんがイメージする「普通の」人というのは中央値の方が近いでしょう。
平均値は大雑把な数字
「でも、実際に平均値が真ん中なんじゃないの?」と感じる人もいるでしょう。
学校などで習った平均は、確かに普通に近かったと思います。
これはなぜかというと、突出した上下がない状態での計算が多いためです。
改めて平均の計算方法を説明すると
『平均=全ての値を足して、合計を対象数で割る』ことで求める事ができます。
例えば、1〜9の整数の平均だとすると
(1+2+3+4+5+6+7+8+9)÷9=45÷9
=5が平均となります。
ですが平均を出すときに、必ずしも同じ様な数字ばかりとは限りません。
例えば、子供のお小遣いの平均を出すとして
1000円が2人、5000円が5人、10000円が2人、100万円が1人
感覚的な平均は500より少し上くらいでしょう。
ですが、これを計算すると平均は10万4700円となります。
どうでしょう。
いかに平均が大雑把か分かったのではないでしょうか。
ちなみに、先程の例の場合の中央値はいくつかというと、5000円です。
中央値は真ん中というだけ
上記の説明だと「中央値が普通」と理解する人もいると思いますが、この中央値も正確とは言えません。
なぜかというと、中央値は「データの真ん中の数値」なだけです。
「真ん中が中央値ならそれが普通で良いのでは?」
そう思う方もいると思います。
では、こんな例の場合普通はどれでしょうか。
月のお小遣い額
1000円5人、5000円1人、1万円が1人、5万円1人、10万円1人、50万円1人、100万円1人の場合
月のお小遣いの普通はどれでしょうか?
感覚的には1000円でしょうか。
この例の中央値は5000円ですが、普通と言えるのでしょうか。
他にも、最も数の多い値を取る「最頻値」というものもあり、最頻値であれば上記は1000円になります。
なら最頻値が全て普通かというと、そうでもありません。
データが少なかったり、ばらけ過ぎてしまったりすると、普通と言えない場面もあります。
例えば、1問1点、100点満点のテストの場合、点数などはバラつきがあると思います。
点数はみんなバラバラなのに、たまたま100点の人が2人だったとします。
この場合、最頻値を普通としてしまうと、100点が普通になってしまいます。
さまざまな指標を考えて自分の数字を
この様に平均などの数値は、それぞれ適した場合には良い指標となります。
ただ、それが普通の値とは限りませんし、他の指標の方があっていることもあります。
データは大きく傾向を知ったり、ある条件下の数値を出すのにはとても役に立ちます。
ですが目標資産など、個々人で価値観やペースの違うものを出すには乱暴な数字になりかねません。
あくまでも「こういう数値があるんだな」程度に考え、自分の場合はどうなのかを深堀りし、自分に合った数字を考えていきましょう。
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